百花繚乱1〜天下無双〜

「あっ、涼子ちゃ〜ん!今日も綺麗だね〜!」

「もうやだー。慶次さんたら。」

「よう、紗栄子。相変わらず、不細工だな。」

「んだと?コラ、喧嘩売ってんのか?何だよ急に!」

「いや、あいつの真似しただけ。綺麗とか言いたく無かったんだよね。」

「あー、横田慶次ね。女ったらしで有名なガキ。」

「そーなんだ。そんな風には、見えないけどな。喋らなければ。」

「やっほー!お元気?何?悩みでもあるの?いけないなあ、折角の美人が台無しだよ!」

「おうガキ!コラ、誰の女にちょっかいかけとんのじゃコラ!」

「……。」

「紗栄子、ヤバくねえか?イカツイのに絡まれてんぞ?」

「ほっとけ、ほっとけ。ヤバいのは絡んだ奴だよ。」

「?」

ボカ、スカ、ゴン。
瞬殺と言うのに、余りに瞬殺だった。
厳ついお兄さん達が3人程伸びている。

「何?あいつ、あんなに強えーのか?」

「ただのルックスと、軽口だけで、女口説くの野放しなわけないっしょ?あいつは喧嘩に負けたことないの。私だって勝ったこと無いんだから。」

「な?マジ?お前が?て、言うかあいつと喧嘩したことあんの?」

「あるよ、33戦33敗。当たりも掠りもしない。て、言うか完全無視。」

「なんだって?お前確か、フルコン空手全国覇者だよな?」

「所詮女が拳なんか握るもんじゃない。乳揉まれるもんだ。ですって!最低ーよね。」

「まあ、あいつなら言いそうだ。」

慶次が紗栄子に向かってスタスタと近寄ってきた。

「よう。紗栄子。お前まだ、生きてたの?
何、お前にも遂に彼氏が出来たってか!?」

「……。」

「は、シカトかよ。まぁ、俺に勝てないんじゃ、所詮女の全国だよな。」

「ヤァ!ハァ!セイッ!」

「ヨッ、ホッ、ハッ。まぁ精々この程度だな。じゃーなブス!」

「なぁ、慶次ってお前に気があるんじゃねえか?」

「はぁー?何言ってんの?吐きそうになること言うなよ!絶対そんなんじゃないって。大体なんであんな奴。」

「はいはい。そう思ってるの、お前だけだと思うけど。」

キーンコーンカーンコーン

「じゃーな、就業時刻だ。」

「まて、隆!取り消せー!」

to be continued……..

百花繚乱1〜天下無双〜」への2件のフィードバック

  1. 西川様

    投稿ありがとうございます!
    楽しい作品を拝読しました。
    またよろしくお願いします!

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