どすこい!にゃんくぅと私

どすこい!にゃんくぅと私

文:nekonooo56

絵:にゃん子

 

家にはハチワレの「にゃんくぅ」という オス猫がいます。
おとなしく、ちょっとおでぶな(汗)にゃんくぅ。
もっちりと、いつも私に乗っかっている甘えん坊なにゃくぅです。
寝る時はいつも私の腕に、足に乗っかかり、一緒に寝るんだけど起きたら手足がしびれています(汗)
そんな事も、もう慣れて逆にそうして側に居ないと落ち着いて寝れない時もあって、そんな時は強制的に抱っこします。
もちもちで、ふわふわ・・・
喉のゴロゴロ音、たまにいびきもかくんですが、それも落ち着くんです。
そんなにゃんくぅは私の大切なパートナーなのです。
「にゃんくぅ、にぼしだよ、おいで!」
ドタドタドタ・・・・
「ドタドタって、あんたほんとに猫なの?」
ニャグッ。カミカミカミ・・・
大好物のにぼしを食べている時が唯一の野生感・・・
後はのったり、無防備な格好で寝ています。
猫じゃらしで誘っても
ドタドタドタ・・・・ゴロリって寝転び手でちょいちょいと遊ぶだけ・・・本当にのんびり、おっとりしたにゃんくぅなのです。

そんな、にゃんくぅとの出会いは、たまたま通りすがった獣医の表に張っていた「里親募集」の張り紙で、元々猫好きだった私はその張り紙を見たんです。
「安楽死をと持ち込まれた仔猫たちがいます」
と書いてありました。
「えっ?どういう事?・・・」と、丁度その時に院長のお母さんであるお婆ちゃんが現われて、
「ほんに、可愛そうな子たちだよ、持ってきた人は動物が嫌いだったのか、自分の家の空き部屋に、どこかの野良猫が勝手に産んでいったんだと、それで親猫も現われず、仔猫も弱ってる様だし、ここで死なれても困るからといって、安楽死でもなんでもいいからと、ここに置いていったんだよ」
私は、なんて酷い、可愛そうな話だと思いました。
そして、つい聞いてしまったのです。
「その仔猫たちは元気になりましたか?里親さん決まりそうですか?」
と・・・すると、
「うんうん、3匹だったんだけど元気になって、2匹は引き取ってくれたよ」
「あと、1匹ですか、早くみつかるといいですね」
すると、お婆ちゃんは
「人の出会いも運命、ペットとの出会いも運命、お姉ちゃん、どうだい?」
「えっ、私は・・・」
「まぁ、一度見ていきなさい」
と、なかば強引に院内に手を引かれ、小さなダンボールの中で、ミャーミャーと鳴く仔猫を見せられました。
「この子は3匹の中で、1番やせっぽちだったせいか、残ってしまって、なかなか里親が見つからずにいるんだよ」
と、私の顔を見るお婆ちゃん・・・
それにくわえて、私に「ここから出して」と言っているように私に向かって鳴く仔猫・・・

運命かぁ・・・

そして、口が勝手に
「もらっていきます!」
と、言ってしまったのです。
「ほーら、きっと今日はって、言っただろう」
と、お婆ちゃんは嬉しそうに仔猫を撫でた。
私は言っておきながら、どうしよう・・・どうしようと、てんぱっていました。
だって、猫は好きだけど、飼ったこともなかったし、こんな小さな仔猫を・・・育てられるのかな・・・と不安でいっぱいになっていました。
すると、お婆ちゃんは私に仔猫が入った箱を渡し
「大丈夫、大丈夫、私が3匹を見た時、1番にこの子には幸運があると思ったんだから」
そういって、大きな紙袋に仔猫用のミルク、
哺乳瓶、離乳食、などなど入れて私に持たせた。
「箱の中のペットシートに1回、おしっこしているから、それを猫トイレにひいて、
その上に猫砂をのせてやれば、トイレもすぐに憶えるよ」
って・・・
「えっと、この子は何ヶ月なんですか?」
「4週間かな、まだミルクだよ」
「あっ。はい」
こんな具合に私はにゃんくぅと出会ったのでした。
それから私はすぐに仔猫の育て方、ミルクのやりかた、などスマフォ片手に奮闘しました。
その努力のかいもあって、にゃんくぅはすくすく・・・すくと育ち・・・すぎちゃったかなと、今のにゃんくぅを見て思うのです。

それは、私がとにかく食べさせないとと、 食べると褒め、食べると褒めてきたからかもしれません。
今では逆に嬉しいと、餌を食べるという癖になってしまいました(汗)
たとえば
「ただいま、にゃんくぅ。なでなで・・・」
と、すると、まだ私は撫でたいのに、にゃんくぅは餌に行き「カリカリカリ・・・」と、喜びを食べることで表現する子になっているのです。そして、このもちもちボディーに(汗)

そんな、ちょっと変わったにゃんくぅですが、これまで7年、私を支えてくれました。
7年の間には失恋があって、にゃんくぅのお腹に顔をうずめて泣いたり、風邪で高熱を出して動けない時にも、いつもどおりに乗っかってきたりして、もらって育てたのは私だけど、にゃんくぅには沢山、支えてもらたり、慰めになったり、癒しになったりと、私のほうが助けてもらって来た感じです。
だから、相棒でありパートナーであり家族なのです。
「にゃんくぅ、にぼしだよ、おいで!」
ドタドタドタ・・・・

 

 

おわり。

 

作者紹介

nekonooo56

 

にゃん子

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