『ドリーム』CINEMA REVIEW~「黒人女性のあんたらが、NASA?!」

映画レビュー


ドリーム(4K ULTRA HD+2Dブルーレイ/2枚組)【4K ULTRA HD】 [ タラジ・P・ヘンソン ]

 

writer/K・Kaz

 

今回は、洋画『ドリーム』のレビューをおとどけします。
まずは、ストーリーからご紹介します。

STORY

ソ連とアメリカの宇宙開発競争が繰り広げられていた51年、米バージニア州ハンプトンにあるNASAのラングレー研究所に、ロケットの打ち上げに必要不可欠な計算を行う黒人女性グループがいました。
白人女性のチームとは隔離させ、虐げられていた黒人女性たちでしたが、天才的な数学の才能をもつキャサリンは、宇宙特別研究本部の計算係に抜てきされます。
しかし、白人男性ばかりの中、ただ独りコーヒーも注いでもらえず、トイレも遠くにある黒人専用のものしか使えませんでした。
そんなオフィス環境は、キャサリンにとって決して心地よいものではありませんでしたが、親友のドロシー・ボーン、メアリー・ジャクソンと励まし合って粛々と真面目に仕事をつづけ、やがてボスのアル・ハリソンにも認められるようになります。
一方、ドロシーとメアリーもそれぞれ、黒人であるというだけで理不尽な境遇に立たされます。
しかし、ドロシーは独学でコンピュータの勉強をし、メアリーは技術者になるために大学へ入って勉強することを望むようになります。
3人は、ひたむきにそれぞれ夢を追い続け、やがて努力は実を結びはじめ、やがてはNASAの歴史的な偉業・人類初の月面到達と乗組員の帰還に携わることとなるのでした。

REVIEW

まだ黒人差別や、女性差別が公然と行われていた頃の話です。
トイレも有色人種用と白人用があり、職場も待遇もハッキリと分けられています。
白人よりも能力も情熱もあるにもかかわらず報われない日々に、心が折れそうになる時もあります。
そんな時に支えてくれたのは、彼女たちの真価を見抜き、励ましてくれる恋人や家族や上司でした。
とくに軌道計算を担当するキャサリンの能力は素晴らしく、数学に関しては右に出るものがいません。
そして、3人とも不遇な環境にもへこたれないタフな心も持っています。
ドロシーの上司で白人女性のヴィヴィアンが、
「私は差別意識なんか持っているつもりはないのよ」
と言うと、ドロシーは、
「分かっていますよ。貴方がそう思い込んでいるということは」
と切り返します。黒人に対する差別は根深く、状況を引っくりかえすのは容易ではありません。
いちいち感情的になることなく、その代わりに自分の価値を示すことに全力を注ぎます。それはやがて月面到着へとつながってゆきます。それは当時の技術では不可能と言われていた偉業でした。長らく「奇跡」と言われてきましたが、実はキャサリンの卓越した数学力、メアリーのエンジニアとしての情熱、ドロシーのコンピュータに対する知識が集結した結果でした。折れない気持ちは逆境も差別も乗り越え、人類史をも書き換えられると勇気づけられる作品でした。

 

本作品の評価は星3.5とさせていただきます。

K・Kazのこの映画の評価3.5

(本サイトでの、レーティング評価の定義)
☆☆☆☆☆(星5)93点~100点
☆☆☆☆★(星4.5)92点
☆☆☆☆(星4)83点~91点
☆☆☆★(星3.5)80点~82点
☆☆☆(星3)69点~79点

洋画『ドリーム』作品情報
監督/セオドア・メルフィ
製作国/ アメリカ合衆国
公開/2016年12月25日
出演者/
タラジ・P・ヘンソン
オクタヴィア・スペンサー
ジャネール・モネイ
ケヴィン・コスナー
キルスティン・ダンスト
ジム・パーソンズ
上映時間/127分

ドリーム (2枚組)[4K ULTRA HD+2Dブルーレイ] [Blu-ray]

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