『2歳児 Aくんのお話』kou13

2歳児 Aくんのお話

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私は保育園で働いています。
そんな保育園の日常のお話です。

 

◎イケメンなAくん

園が7時に開所で、Aくんは開所時間ぴったりくらいに登園してくる子でした。
 朝、登園してきたAくんに
「おはよ〜。」
と言うと、 Aくんは、私に
「なにしてたの〜?」
と問いかけてきました。なので、
「 Aくんのこと待ってたよ。」
と伝えると
Aくんは
「またせちゃってごめんね。」
と一言。
 私は保育士として勤めだして数日しか経っていなかったため、2歳児でそんなこと言えちゃうことに驚きましたが、仕事としてはこれ以上早く来ないでくれと内心思いました。

 

◎ Aくんのパンツ

Aくんはトレーニングパンツを履いて過ごしていました。何枚かカラフルなパンツを持っていたのですが、パンツの後ろ前が分かるように、パンダの絵と”まえ”と文字が書いてあるタグがついていました。
 私はパンツの中でも黒色がお気に入りでした。理由は、 Aくんが履くと長州小力みたいで、なんとも言えない可愛さがあったからです。
ある日、着替えが終わったIくんを見るとスボンのゴム部分からパンツのパンダがチラッと見えていました。
Aくんに
「パンダさんみえてるよ〜、しまった方がかっこいいよ〜。」
と伝えると、おへそを覗くようにしてかがみ見ると、タグが隠れてしまい、 Aくんは
「みえてないよ〜?」
と不思議そうな表情で見ていました。なので、また
「パンダさんみえてるよ〜。」
と言うと同じように覗きこんで
「みえてないよ〜!!」
とこの繰り返しが4、5回繰り返されました。どこのコントだっていうくらい子どもと本気で言い合いました。

 

◎Aくんのこだわり

Aくんとは毎朝、今日の給食が何か確認することが恒例となっていました。いつも通り、
「Aくん〜、今日の給食なんだろね〜。」
と問いかけると
「うーん、なんだろね。」
と2人で考えていました。考えてから、
「じゃあ、◯◯先生(栄養士さん)に聞いてみよっか?」
と声を掛け、聞いてみることにしました。小窓から栄養士さんと調理している様子が見えるため、Aくんと見ていると、主菜・副菜の他にみそ汁が目についたAくん。唐突に
「きょうは、昆布出汁?」
と言ったのです。2歳児なのに、そんなところまで知っているところが面白かったです。言い方も上からだったため、私は「小姑か。」と思いました。出汁にもうるさいAくんなのでした。

 

 

 

『2歳児 Aくんのお話』kou13」への2件のフィードバック

  1. ひーにゃにぽん様

    ご登録とコメント、ありがとうございます!
    また、たいへん可愛いイラストも制作していただいているとのこと、とても楽しみにしております!
    またいつでもお越し下さいませ

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