ポエム「菜の花畑で隠れんぼ」

 

 

 

 黄色い海が風に揺れて、にゃん五郎の鼻をくすぐります。一面の菜の花畑は笑うようにさらさらと音を立てます。春の夢みたいな美しい場所。にゃん五郎は思います。
「こんな場所ならオイラを見つけることは出来ないだろう」
 そして、離れた場所でにゃん五郎を呼ぶご主人をちらりと見ると、少しだけ舌を出して応えるのです。にゃーん、としか聞こえないでしょうが、きちんと答えているのです。
「捕まえてごらーん、オイラはここだぞー!」
 ご主人の足音が近付いてきて、にゃん五郎はまた隠れんぼに夢中になるのです。黄色の中でくるくると。まるで夢のような時間なのでした­。

 

文/海月奏。
イラスト/mami0402

 

執筆者紹介

海月奏。

twitterにて「海月奏。(うみつきかなで)」として活動中。
文章を書くことは、息をするのと同じ。溜め息のように文字を奏でる。

 

 

 

ポエム「菜の花畑で隠れんぼ」」への2件のフィードバック

  1. 海月様

    素敵なポエムをありがとうございます!
    イラストが引き立つようです。
    自分も隠れんぼしたい・・・

    1. コメント有難うございます、こちらこそです。
      菜の花畑の隠れんぼ、きっと楽しいでしょうね!

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