小説レビュー『後宮小説』酒見賢一~第一回ファンタジーノベル大賞受賞作

 

 

 『素乾書』・『乾史』・『素乾通鑑』などの歴史書を繙きながら、「銀河」という少女が皇帝の正妃となるまでの様子や、素乾国が滅びる物語を描いています。

 素乾国という国も、作者の想像の産物ですが、実は、『素乾書』・『乾史』・『素乾通鑑』などの歴史書も架空の書物です。

 登場人物のセリフも、架空の歴史書から漢文を引用する体裁をとっています。

 皇帝の双槐樹(そうかいじゅ)と銀河が交わるシーンは、後宮の中ではなく、双槐樹が囚われの身となった馬小屋の中というサプライズ。

 ファンタジーノベル大賞は、もうなくなっちゃった賞です。建設会社が賞支援から降りたらしいです。

 

 

writer/にゃんく

 

 


後宮小説(新潮文庫)

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