『探偵はBarにいる 3』映画レビュー~「ありふれた、人探し依頼のはずだった――。」

 

今回は現在公開中の邦画『探偵はBarにいる 3』をご紹介したいと思います。

 

 

writer/K・Kaz

 

 

STORY

 

 

 アジア最北の歓楽街・ススキノ。

 「探偵」の相棒・高田は、今日もBarにいりびたっています。

 高田は、後輩からの、
「急に失踪した恋人・麗子を探してください」
 というありふれた依頼を引き受けます。

 それは簡単な依頼に思えました。

 ある日、探偵は、麗子の所属するモデル事務所のオーナー・マリに遭遇します。その時、探偵は彼女をどこかで見た気がしますが、それがいつ何処だったのかは思い出せずじまいでした。

 その直後、探偵は、マリの手下に襲われます。あろうことか、マリの用心棒の前に、これまで無敗をほこった高田も倒されてしまいます。

 手をひくように言われて解放されるものの、探偵はこっそり調査をつづけます。すると、モデル事務所が売春組織であり、麗子らしき人物が殺人事件に関わっていた情報をつかみます。背後に浮上するのはヤクザともつながりのある北城グループ。代表の北城はススキノ裏社界では“最悪のサディスト”といわれる男で、マリは北城の情婦でした。

 マリのことを調べるうち、探偵は不意に思い出します――数年前に生きる希望を失い、雪の中で倒れていた女を助けたことを――

「すっかり生きる希望を失っていた女がマリだったのか…?」
 今のマリは 敵か味方か?
 真意の見えないマリに翻弄される探偵。
 同時に、高田と探偵の別れへのカウントダウンがはじまっていたのでした。……

 

 

 

REVIEW

 

 人気シリーズの第3弾です。

 ニヒルを気どりながら、実は情にもろい2枚目半のトラブルシュータ―「探偵」と、彼の運転手兼用心棒で空手の達人・高田のコンビは今回も健在です。

 時には命懸けで、真面目にやっているのに何故かコミカルになってしまう探偵と、無表情で無口で常に冷静な高田コンビの面白さは絶妙です。

 探偵のテリトリーであるススキノは、さまざまな人が行きかう歓楽街です。

 そこに生きる人たちは、誰もが弱さや汚さを抱えて生きています。そして、探偵のところに持ち込まれる依頼もまた人間臭くて、時には笑えて、時には無情でやるせないものばかりです。今回もまた、最初は単なる連絡が途絶えた恋人を探すだけの簡単な依頼でした。それが、調べてゆく内にヤクザが出てきたりしてドンドンと危ない状況になってゆきます。

 

 

 探偵曰く、
「暇つぶしでやるような依頼」
 が、最終的には一人の薄幸な女性が全人生をかける事態にまで発展してゆきます。

 見ているうちに、
「次はどうなるんだろう?」
 と引きこまれてしまうストーリー展開は、お見事!

 

 今回の評価は星3.5とさせていただきます。
 主演の大泉洋さんの「面白いけどカッコいい」魅力全開で、気軽に楽しめる作品でした。
 

K・Kazのこの映画の評価3.5

 

 

監督/吉田照幸
出演者/大泉洋
松田龍平
北川景子
前田敦子
上映時間/122分

製作国/日本

 


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執筆者紹介

 

writer/K・Kaz

 

 

 

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