writer/K・Kaz
今回は、邦画『3月のライオン 後編』のレビューをおとどけします。
まずは映画『3月のライオン 後編』の、ストーリーからご紹介します。
STORY
新人王となった桐山零に宗谷名人との対局が決まります。
若くしてタイトルを獲った天才対決ということで、世間からは注目を浴びますが、急にあたったスポットライトへの戸惑い、最強の相手と戦うプレッシャーから、零は押しつぶされそうになります。
同じころ、零の師匠で義理の父・幸田柾近は頭をけがして入院。
その娘・香子は、妻のいるプロ棋士・後藤正宗との関係に悩み苦しむなど、それぞれ試練に直面していました。零は周りからの励ましを受けて善戦しますが、宗谷名人の迫力を押し返すことは出来ず、結局は敗れ去ります。
また、家族同様にしてもらっていた川本家でも事件が起きます。3姉妹を捨てて出て行った父親が突然戻ってきて、また一緒に暮らしたいと申し出たのです。零はこれまでの恩を返すため、何かできることはないかと躍起になるのですが・・・
REVIEW
前編は緊迫した勝負が多く描かれていたのに対し、後編は零が人生の上での問題に直面し、それをどう乗り越えて、成長してゆくかが主に描かれています。
将棋だけ、勝負のことを考えて生きてきた零の言動は、端(はた)から見れば性急すぎたり、鋭すぎたり、他人を冷たく突き放しすぎたりします。それが更に彼を苦悩させ、どんどん気持ちが落ち込んでゆきます。
観客としては、
「この歳で、そこまでいろいろなことを背負い込もうとしなくてもいいんじゃない?」
と思ってしまうほどです。
しかし、そんな重圧の中でも、懸命に立ち続けようとする零には、これまでとはまた違った魅力を感じました。また、色々なことを通して、零だけでなく、零の周りの人達も少し成長したり、強そうに見えた人たとが隠していた弱さが垣間見えたりするのが興味深かったです。
本作品の評価は星3.5とさせていただきます。
K・Kazのこの映画の評価3
監督/大友啓史「るろうに剣心」
製作国/日本
公開/2017年4月22日
出演者/神木隆之介
有村架純
倉科カナ
原作/羽海野チカ
上映時間/139分
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執筆者紹介
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writer/K・Kaz
- 石川県在住の男性です。
- 週末には、映画を5~7本ペースで観ていらっしゃるそうです。
- にゃんくがリクエストした映画は、ほぼ全部ご覧になっていらっしゃるという、すごい方です。
- 淀川長治さんが生きていれば、互角以上の戦いができるのは、きっとK・Kazさんだけでしょう。