『カッコーの巣の上で』映画レビュー~「ジャック・ニコルソン好演の、強烈な映画」

 

 今回は、にゃんくが衝撃をうけた映画作品『カッコーの巣の上で』のレビューを、K・Kazさんにお願いして書いていただきました。
 

writer/K・Kaz
                         
 

 

STORY

 

 1963年9月。
 オレゴン州立精神病院に、一人の男が連れられてきました。
その男の名は、ランドル・P・マクマーフィ。彼は刑務所の強制労働を逃れるために狂人を装っています。

 しかし、精神病院は、刑務所よりもっと悲惨な状況でした。

 絶対権限を持って君臨する婦長によって運営され、患者たちは無気力な人間にされていました。さまざまな手段で病院側に反抗し、自由をもぎ取ろうとするマクマーフィに、患者たちも心を少しずつ取りもどしはじめます。そんな彼の行動に脅威を感じた病院は、電気ショック療法を開始します。

 しかし、それにもめげずマクマーフィも脱走を計画し始めるのでした。

 

REVIEW

 

 マクマーフィはお調子者ですが、狂ってはおらず、自由を愛する男です。

 ルールを無視する悪い癖はあります。しかし、自分たちの権利を貫き通すために妥協しない姿には、胸を打つものがありました。

 脱走し、船を拝借して海に出たり、野球のワールドシリーズ中継を見たいと躍起になって主張したりする様子は、滑稽でした。

 しかし、
「俺たちは狂っているかもしれない。でも人間なんだ」
 と、人として大切なものを訴えかけているように思えました。

 そして、周りの患者たちも段々と影響されてゆきます。

 最初は規則に従順で無気力だったのが、自分の意見を主張するようになり、生き生きしだすのが印象的でした。

 病院の医師や婦長たちは規則重視で、患者たちをコントロールするのが第一と信じています。いつも患者たちの意見を押さえつける結果になってしまいます。人間に対する扱いとは思えず、悲しくさえ思えました。

 それでも、マクマーフィの行動は無駄ではありませんでした。何故なら、無口な大男のネイティブアメリカン・チーフすらも最後には変えてしまうからです。

 「自由は黙っていても変わらない。行動なんだ!」
と言うメッセージに思えました。

 

 この作品の評価は星3.5とさせて頂きます。自由へのメッセージが込められた良い作品だと思いました。

 

 

K・Kazのこの映画の評価3.5

 

 


カッコーの巣の上で [DVD]

↑ご購入はこちらから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です