『カーズ クロスロード』映画レビュー~「この挫折は終わりか、始まりか?」

 

writer/K・Kaz

 

 

 今回は、ピクサーのアニメーション映画『カーズ クロスロード』をご紹介したいと思います。(一部ネタバレあり)

 

STORY

 

 『カーズ クロスロード』は、シリーズ1『カーズ』、シリーズ2『カーズ2』に続くシリーズ3作目です。

 

 伝説のレースチャンピオン ライトニング・マックィーンも、最早ベテランの域に達していました。しかし、レースでは常にトップを走り、地位は盤石でした。ところが、優勝は決定的と思われていたピストンカップの終盤に新人のジャクソン・ストームにあっさりと追い抜かれてしまいます。しかも、躍起になって挽回しようとしたせいで、マックィーンは大クラッシュを起こしてしまいます。

 4か月後、修理を終えたマックィーンは、仲間たちの住むラジエタースプリングスを訪れます。そして、レーシングテクニックを教えてくれたドック・ハドソンの映像を見て再起を誓います。

 しかし、スポンサーのラスティ&ダスティは、レーシングチームを自動車部品メーカーのスターリングに売却しており、彼が新しいレースチームのオーナーになっていました。迷いはあったものの、マックィーンは最新鋭のレーシング・センターを作ってくれたスターリングを信じる事にします。トレーナーのクルーズ・ラミレスと共に練習を開始しますが、結果を焦るマックィーンは先走ってレーシングシュミレーターを勝手に使って壊してしまいます。

 

 失望したスターリングは、マックィーンが大けがをしたり無様な負け方をする前にレースを諦めさせようとします。

 しかし、マックィーンは必死に説得し、初戦のフロリダでのレースで勝てば引退はさせないと約束を取り付けます。早速、砂浜でクルーズとマンツーマンの特訓を開始します。ところが、センターの中だけで練習をしてきたクルーズは砂地での走行が全く出来ませんでした。マックィーンは自分のトレーニングができずクルーズに八つ当たりをしてしまいます。しかし,クルーズが本当はレーサーを目指していた事、そして自信を無くしてトレーナーに転向した事を知り、二人は和解するのでした。

 そして、マックィーンは親友メーターに助けを求めます。メーターはドックの師匠だったスモーキーの居場所を探し出しており、そこへ行くことを薦めてくれました。

 早速、マックィーンとクルーズの二人は、スモーキーの住まいでありドックの故郷でもあるトーマスビルに向かうのでした。 

 

REVIEW

 

 シリーズ1では自信満々で高飛車な新人だったマックィーンも、今やレジェンドと呼ばれる域に達しています。それを見ると、時の流れを感じずにはいられません。

 そして、流れた時は残酷です。新世代の追い上げは凄まじく、マックィーンだけでなく、昔のレーサーたちは太刀打ちできなくなって次々と引退してゆきます。

 アスリートなら誰でもやって来る引退を考える時期。今回、マックィーンもついに岐路に立たされます。

「このまま続けるのか、別の道を行くのか」。

悩んだマックィーンが頼ったのは、長年の友人でした。そして、追いかけたのは偉大なる先輩たちの背中でした。「カーズ」シリーズの根底にあるテーマ「絆と尊敬」。それらが今回もマックィーンに進むべき道を教えてくれます。

 難を言えば、少し展開が都合よく行きすぎかなとも思いました。なので、評価は星3.5とさせて頂きます。しかし、子供だけでなく、社会で頑張っている様々な世代の人たちの心に響く素敵な作品だったと思います。

 

K・Kazのこの映画の評価3.5

 

(本ブログでの、レーティング評価の定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4.5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆★(星3.5)80点~82点
☆☆☆(星3) 69点~79点)

 

 

監督/ブライアン・フィー
製作国/アメリカ合衆国
公開/2017年7月15日
上映時間/109分

 

 


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