『キングコング/髑髏島の巨神』CINEMA REVIEW~「この島で人類は最弱」

 

writer/K・Kaz

 

 

 

今回は、公開されたばかりの洋画『キングコング/髑髏島(どくろとう)の巨神(きょしん)』のレビューをおとどけします。

まずは、ストーリーからご紹介します。

 

 

STORY(一部ネタバレあり)

 

物語は、太平洋戦争真っただ中の1944年。

アメリカと日本の戦闘機が小さな島に不時着するところからはじまります。

米兵のハンクと日本兵のグンペイは、お互いに殺し合いを始めますが、そこに姿を現したのは巨大なゴリラ―キングコング―でした……。

時は流れて、ベトナム戦争終結直後の1973年。

未確認生物を調査する組織モナークに属するビル=ランダは、人類未踏の島・髑髏島への調査を申し出ます。

ビルをはじめとする調査隊と、プレストン大佐率いる護衛部隊、傭兵のジェームズ、写真家のメイソンは、島を取りまく嵐をぬけて、髑髏島へたどり着きます。

早速、ヘリから、地質調査のための爆弾を投下しだすと、突然キングコングが現れてヘリに襲い掛かり次々と破壊してゆきます。

何とか生き残ったビル、ジェームズ、メイソンたちは、迎えが来る予定の島の北端を目指し、プレストン達は殺された部下の仇をとるため、武器が積まれたヘリを探すために島の西を目指して歩き出すのでした。

 

 

REVIEW

 

 

巨大なキングコングの迫力は登場した瞬間から圧巻です。

眼光は鋭く、体長約30メートルの巨大な体なのに動きは俊敏で、軍用ヘリの攻撃をものともせず、あっと言う間に叩き落してゆきます。

まさに破壊神そのものです。しかし、後になって28年間も島で生き抜いてきた米兵・ハンクや島民と遭遇し、彼らの話から、実はキングコングはむやみに人は襲わず、むしろ髑髏島の生物や島民を手当たり次第に襲うスカル・クローラー(2本の腕をもつ、獰猛で巨大な蛇の怪獣)から人間を守ってくれている事が分かります。

実際、その後メイソンと出くわした時も、表情はどこか優しげでした。しかし、それでもプレストン大佐の怒りは収まらず、回収した爆弾でキングコングを殺すことに執念を燃やします。

 

 

平和を愛し、客人をもてなしてくれる島民や、実は人間に優しいキングコングと比較すると、自分の事ばかり考えて争い事ばかりしている外界の人間たちの方が野蛮にさえ見えてきました。

特に、米兵のハンクが日本兵のグンペイと争いをやめ、過酷な状況下で生き残るために協力し合ったと言う話は、平和は幻想ではないという事を象徴しているように思えました。

  本作品の評価は星3.5とさせて頂きます。

  物語はラストで意外な展開をみせ、「そう来たか~」と驚かされます。最後の最後まで席を立たずに見る事をお勧めします。

 

 

 

K・Kazのこの映画の評価3.5

 

 

 

監督/ジョーダン・ヴォート=ロバーツ
製作国/アメリカ合衆国
公開/2017年3月25日(日本)
出演者/トム・ヒドルストン
サミュエル・L・ジャクソン
ジョン・グッドマン
ブリー・ラーソン
ジン・ティエン
トビー・ケベル
ジョン・オーティス
 
 


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writer/K・Kaz

 

 

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