今回は香港のアクション映画「コール・オブ・ヒーローズ~武勇伝~」をご紹介したいと思います。
writer/K・Kaz
STORY
内戦下の中国。
貧しいながら平和に暮らしていた村に、一人の流れ者マー・フンがやってきます。 時を同じくして、村に悪名高き将軍率いる軍隊がやって来るとの知らせが届きます。
村人たちは怯えるものの、将軍の虐殺から逃れてきた子供たちを匿まってやります。
その直後、将軍の息子チョウが村に現れます。チョウは、父親の威光を悪用して、方々で略奪や虐殺を繰りかえしていて、逃げてきた子供たちの村を襲ったのもチョウでした。
チョウは、目撃者である子供たちを見つけると容赦なく射殺し、村の自警団に逮捕されます。
そこへ将軍の部下が現れ、村の安全と引き換えにチョウの釈放を要求します。
村の有力者たちは怯え、要求を呑みますが、チョウは約束を破り、略奪と虐殺を開始します。
あまりの非道ぶりに、流れ者のマー・フンや自警団長・ヨンをはじめ正義を貫く者たちの怒りは頂点に達し、命捨てる覚悟で村を襲う軍隊に立ち向かうのでした。……
REVIEW
最初は単に流れ者マー・フンが主人公の、アクションかと思いました。
しかし、極悪非道なバカ息子・チョウがあらわれると流れが一変します。
「どうせオヤジと部下が助けに来てくれる」
「邪魔な奴らは皆殺しにすれば問題ない」
と骨の髄まで信じこんでいるチョウは、いきなり人を殺しても一切悪びれず、村人たちが彼を牢屋にほおり込もうと一向に気にしません。
「今のうちなら許してやらんでもないぞ」
とニヤニヤするばかりで周りの神経を逆なでしっぱなしです。対して、心優しくも無力な村人たちは迫りくる軍隊に怯えてオロオロするばかり。
「誰かこいつを何とかしてくれ!」
と見ているこちら側までが思った時、義を貫くマーや自警団長・ヨンが登場します。
そしてチョウの釈放を拒否し、軍隊を迎え撃つことを決めます。
アクション監督は香港アクション界の伝説「デブゴン」ことサモ・ハンです。
それだけに香港映画らしいアクションシーンが満載なのはもちろんですが、己を顧みずに村を守るその姿には日本の「七人の侍」にも通じる「義」を感じました。
この作品の評価は星4つとさせて頂きます。
予想を良い意味で裏切られ、大満足の一作でした。
K・Kazのこの映画の評価4
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