『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』~「忘れないで 母さんは あなたのことが大好き ずっと」

 

writer/K・Kaz

 

今回紹介したいのは、現在上映中のアイルランドのアニメ映画、「ソング・オブ・ザ・シー」です。

 

STORY

 

小さなベンは、いつもいろいろなおとぎ話や歌を教えてくれる心優しい母親ブロナーと、父親コナーといっしょに、海ぞいにある灯台の家で、暮らしていました。
ベンは、赤ちゃんの誕生を心待ちにしていました。
ある夜のこと、ベンは、母親から海の歌が聞こえる貝の笛をプレゼントされ、大喜びして、笛を抱きしめたまま眠りに落ちます。
翌日ベンが起きると、妹のシアーシャを残したまま、母の姿は消えていました。
それから6年の月日が流れます。

妹のシアーシャは6歳の誕生日を迎えますが、いまだに口がきけません。
ベンは、大好きだったお母さんがいなくなったのは、シアーシャのせいだと思っています。
そのため、ベンは、妹に優しくする事ができません。
そして、父親のコナーは、いまだに悲しみに暮れていました。

ある夜のできごとです。妹のシアーシャは、美しく不思議な光に導かれ、隠していたブロナーのコートを見つけ、海へ入ってしまいます。
父親コナーは、シアーシャが浜辺に倒れているところを見つけます。
コナーは、シアーシャが母親のように海に消えてしまうことを恐れて、コートを海へ投げ捨ててしまいます。
そして、街からやって来たおばあちゃん(コナーの母親)は、嫌がる兄妹を引き取って町へ連れて行ってしまいます。
そのころ、町は、ハロウィンでお祭り騒ぎ。

ベンとシアーシャの兄妹は、居心地の悪いおばあちゃんの家から抜け出し、愛犬クーとお父さんが待つ家へ向かいます。
その後、二人の兄妹のあとを、妖精(ディーナシー)の3人組が追いかけてきます。
妖精たちは、シアーシャが、アザラシの妖精・セルキーだと気づき、フクロウ魔女のマカとその手下のフクロウたちのせいで石にされた仲間の妖精達を助けてほしいと頼むのでした。……

 

REVIEW

 

アイルランドに伝わる神話を基にした、兄妹の冒険物語です。
素直になれないお兄ちゃん・ベンと、母親から不思議な力を受け継いだ妹・シアーシャ。最初はギクシャクしながらも、やがてお互いが協力し合って魔女・マカの追跡を逃れながら、お母さんの残した「笛」と「コート」を探し出して妖精たちを解放しようと必死に頑張る姿がいじらしいです。
悲しみや心配で心が曇ってしまっているおとうさんやおばあちゃんの姿は、神話に出てくる巨人や魔女と重なるところがあり、深い意味が込められていて、子供だけでなく大人が見ても心に響く内容です。

セルキーの力の源である歌も美しく、映像もこれまでに見たものと違って独特で神秘的な感じでした。
私の評価は星4つです。どこででも上映している作品ではないようですが、もし機会があれば家族で見てほしい一本です。

 

 

K・Kazのこの映画の評価4

 

(本ブログでの、レーティング評価の定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4,5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆(星3) 69点~82点)

 


ソング・オブ・ザ・シー 海のうた【DVD】 [ デヴィッド・ロウル ]

 

↑ご購入はこちらから

 

監督/トム・ムーア
出演者/
デビッド・ロウル
ブレンダン・グリーソン
リサ・ハニガン
ルーシー・オコンネル
公開/2016年8月(日本)
上映時間/93分
製作国/アイルランド
ルクセンブルク
ベルギ
フランス
デンマーク

 

writer/K・Kaz

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です