writer/にゃんく
内田 百閒(1889年~1971年)は夏目漱石の門弟です。
『冥途』は1922年(大正11年)に刊行されています。
『旅順入城式』(岩波書店)は1934年に出版されています。
私は今回はじめてこの作家の作品を読みましたけれど、独特の雰囲気のある作家です。
岩波文庫の解説にあるように、『冥途』は夏目漱石の『夢十夜』と類似性が指摘されているそうです。『夢十夜』は漱石が見た夢を小説に書いたものです。確かに、『冥途』でも悪夢のような短編作品が並んでいます。
特に私のお気に入りの作品は次の2つです。
『件(くだん)』
気かつけば、自分が頭が人間で胴体が牛という件の浅ましい怪物に生まれ変わっています。怪物である私の予言を聴くために、四方八方から人々が群れ集まって来ます
が・・・。
これは面白いです。
『短夜』
狐が化けたところを取り押さえてやろうとする男ですが・・・どんでん返しが鮮やかな作品です。
『旅順入城式』にも、良い作品があります。「昇天」は素晴らしいと思いました。
もし知らなくて、読んでみておもしろかったらコメントくださいね。
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