『火花』映画レビュー~「笑いながら、もがき倒した10年間」

 

 

 今回は邦画「火花」をご紹介したいと思います。

 

writer/K・Kaz

 

 

                       
 
STORY

 

 徳永は、若手コンビ「スパークス」を結成するも、まったく芽が出ないお笑い芸人です。

 徳永は、営業先の熱海の花火大会で、先輩芸人・神谷と出会います。

 神谷は、「あほんだら」というコンビ名で、常識の枠からはみ出た漫才を披露します。その奇想な芸風と人間味に惹かれ、徳永は神谷に「弟子にしてください」と申し出ます。

 神谷はそれを了承し、その代わり、「俺の伝記を作って欲しい」と頼みました。

 その日から徳永は、神谷との日々や言動を、ノートに書き綴ってゆきます。

 

 

 2年後、徳永は、神谷と再会します。神谷は、拠点を大阪から東京に移しています。

 二人は毎日のように呑みに出かけ、芸の議論を交わします。二人は、仕事はほぼありませんが、才能を磨きあう充実した日々を送ります。

 そして、そんな二人を、神谷の同棲相手・真樹は優しく見守っています。

 

 

 しかし、いつまでもメジャーにならない神谷と、少しずつ売れはじめる徳永。

 二人の間に、わずかな意識の違いが生まれはじめます―――。

  

 

REVIEW

 

 

 彼らの人生は、何かを成し遂げたわけでもなく、大金を手にしたわけでもありません。

 悩み、苦しみ、「どうすれば良いんだ」と天を仰ぐときもあります。

 でも、何故か羨ましさを感じました。

 それは、たとえ報われなくても、自分が選んだ道を歩みつづけているからかもしれません。

 周りに何と言われようとも、成功への門を 自分だけの力でこじ開けてやろうとする情熱に、心がわきたてられるのかもしれません。

 底辺で燻りながら輝く二人の姿は、北野武監督の「キッズリターン」にも通じるものを感じました。

  そう考えると、エンディング 「浅草キッド」が北野武監督の作詞 ・作曲だと言うのもニヤリとさせられるところです。

 

 

 この作品の評価は星3.5とさせていただきます。
  

 

K・Kazのこの映画の評価3.5

 

 

 

 

 
 

監督/板尾創路     
脚本/板尾創路
豊田利晃
製作国/日本
公開/2017年11月23日
出演/     菅田将暉
桐谷健太
木村文乃
川谷修士
三浦誠己
加藤諒
高橋努
日野陽仁
山崎樹範
上映時間/121分

 

 


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執筆者紹介

writer/K・Kaz

石川県在住の男性です。

週末には、映画を5~7本ペースで観ていらっしゃるそうです。

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