『猫喫茶のマリリン(岡井ハルコ作)』コミック・レビュー


猫喫茶のマリリン (オフィスユーコミックス)

writer/にゃん子

 

 

2016年2月に発売されたコミックです。

作者の岡井ハルコさんは、『江の島ワイキキ食堂』などの作品があります。

『江の島ワイキキ食堂』も、ネコが主人公の作品でした。江戸時代くらいから生きている、人のことばを喋れるネコが活躍するマンガです。

『猫喫茶のマリリン』も、やはりネコが主人公の作品です。

『江の島……』のように、人と会話するネコではありませんが、ネコカフェを舞台にして、そこで暮らす様々な種類のネコちゃんたちが、プライドや競争意識むきだしにした行動をとる有り様を描いた、ユニークな作品です。

 

STORY

引っ越しをするご主人様・翔(しょう)さんのトラックから、ネコちゃんであるマリリンが入ったケージが転がり落ちます。翔とはぐれたマリリンは、ネコカフェに拾われ、そこで生活することになります。(コミックの表紙の、泣いているネコがマリリンです)。

ところが、ネコカフェは、怖いネコの先輩たちがひしめく場所でした。

毎月、お客様である人間からのプレゼントなどの売り上げを計上し、ランキングを発表。ほとんど最下位にランキングされる、ぶさカワ猫であるマリリンは、それを理由に虐げられっぱなしの屈辱を味わうのでした。

しかし、翔ちゃんとの再会を夢見て、ランキング上位の者だけが陣取ることのできる、窓から外の世界を見れる、キャットタワー最上段の座(ネコカフェNO.1の座)をめざし、マリリンは涙にぬれながらも、それまでのプライドをかなぐり捨てて、大恥をかく覚悟でのぞむのでした。

 

REVIEW

 

岡井さんの描かれる猫は、「猫なのに、ヒゲないの?」と思っていたのですが、猫たちの表情が豊かで読み進めていくうちに、まったく気にならなくなりました。

 

猫ちゃん、かわいいかわいい癒される~というコミックではないのですが、猫たちの会話が人間社会と変わらないのが、妙におかしいです。

キャットタワーの最上段がカフェ内での売り上げ1位という設定も、高いところが好きな猫の習性に合っていて納得します。

主人公のまゆゆ(マリリン)が飼い主に見つけてもらうために、1位になることを諦めない姿勢が、けなげでかわいかったです。

まゆゆのいる猫カフェにくるお客もいろいろなタイプの人間がいて、自分はどのタイプかな~と考えるのも楽しかったです。

猫好きや猫カフェに行かれた方が、読むとニヤニヤしそうです。

猫カフェの猫たちなりに色んな事考えているのかな~と。

私も今度、猫カフェに寄った際には猫たちの立ち位置をよく観察してみようと思いました♪

 

 

↑にゃん子さんの評価4.5

 


猫喫茶のマリリン (オフィスユーコミックス)

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