ブックレビュー『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』佐藤航陽著


お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

 

 

ブックレビュー『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』佐藤航陽著

writer/にゃんく

 

『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』という本を読みましたので、レビューを書きます。

著者は、1986年福島県で生まれ。母親が息子たち兄弟3人を養っていた家庭だったそうです。4人家族の世帯年収は、100万円台だったこともあるという、貧しい家庭の生い立ちです。
「お金をたくさん持つ家に生まれた子供は、たくさんの機会が与えられ、そうでない家庭に生まれた子供には、選べる道が少ない」
「生まれた瞬間から失敗が約束されている人生なんてあってたまるかよ」
という思いが、本書の執筆を開始した動機のひとつのようです。

 

著者は、早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立し、代表取締役に就任。2015年に東証マザーズに上場。年商100億円以上のグローバル企業に成長させたという経歴の持ち主です。

 

そんな著者が執筆した本書『お金2.0』は、「お金や経済とは何なのか?」著者が株式上場など身をもって経験したことから、その正体を多くの人に理解してほしい、また、お金によって人生の可能性が狭められたり、不幸な思いをする人をすこしでも減らしたい、そのような思いから書かれたと言います。

 

読んでみた感想ですが、ビットコインなどの話も出てきますし、フェイスブックなどの企業がなぜ成功したか? を著者なりに説明してくれています。(2018年4月現在、フェイスブックは、情報流出の問題で、渦中にありますが。)

 

著者の考え方としては、将来的に、「お金の価値は、だんだん低くなっていく」、また、お金で買えないような、たとえば、ツイッターのフォロワー数100万人とか、そういうものがお金よりも重要な価値を帯びるようになっていく、というふうなことが書かれています。
言われてみれば確かにそうで、にせもののフォロワーが100万人いても、全く意味がないですが、その人のことが好きで、ファンに思っている人がほんとうに100万人いたら、それはすごいパワーですよね。

 

他には、
p37「中央銀行が通貨を発行して国が経済をコントロールするのが標準となってまだ100年程度と考えると、最近出てきた仮想通貨やブロックチェーンなどの新しい仕組みが、100年後に標準になっていたとしても、それほどおかしな話ではないかもしれません。」

 

p50「発展する経済システムの5つの要素『生産活動をうまく回す仕組み』は、大前提として、自己発展的に拡大していくような仕組みである必要があります。
誰か特定の人が必死に動き回っていないと崩壊するような仕組みでは、長く続かない。フェイスブックの成功も、ザッカ―バーグががんばって人を呼び続けているからではなく、『人が人を呼ぶ仕組み』がうまく作られているからに尽きます。」

 

など、たしかにそうだなと思う一節がありました。

 

ふだん、小説などを読むことが多いぼくですが、『お金2.0』はいろいろと勉強になりました。
このサイト『にゃんころがりmagazine』を改装して、ツイッターのように、誰でもアカウントを作成できて、自由に投稿できるサイトにしたのも、『お金2.0』を読んだからです。(『お金2.0』は、だいぶ前に読んでいましたが、サイトの改装などで忙しく、レビューを書くのが遅くなりました。)

読んでみると、おもしろい本だと思います。

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です