『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』映画レビュー~「ティム・バートン史上、最も奇妙」

 

writer/K・Kaz

 

今回は洋画、『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』のレビューをおとどけします。
まずは、ストーリーからご紹介します。

 

STORY

 

祖父・エイブから不思議な子供たちが暮らす屋敷と、彼らの保護者ミス・ペレグリンの話をきいて育った少年・ジェイク。

幼い頃は、本当のことと思っていたものの、成長してゆくうちに祖父の作り話だと思うようになっていました。

しかし、おとぎ話に出てくるような怪物に襲われ、祖父が身代わりとなって殺されてしまいます。

ジェイクは、怪物の正体と自分が狙われた理由を探るため、祖父の最後の言葉に従って、ミス・ペレグリンと不思議な子供達を探しにイギリスの小さな島に向かいます。
島民はよそ者に冷たく、子供達の暮らす屋敷も第二次大戦中にドイツ軍の爆撃で破壊されてしまったと教えてくれただけでした。
ガックリして帰ろうとするジェイクですが、その直後に廃墟となった屋敷の近くで少女を見つけて後を追いかけて洞窟に入ります。
そこを抜けると、目の前に広がったのは破壊される前の屋敷でした。そこには祖父の話してくれた通り、様々な能力を持った子供達と、ハヤブサに変身でき、特定の1日を何度も繰り返す「ループ」と言う能力で子供たちを守るミス・ペレグリンが暮らしていました。

そして、祖父もかつてそこで暮らしていた子供の一人であり、特殊な能力がジェイクにも受け継がれている事、更に祖父を殺した怪物を操るDrバロンが不思議な能力を持った子供達も狙っていることを知るのでした。‥‥‥

 

REVIEW

 

ジェイクの祖父・エイブは息子(ジェイクの父)からも変わり者と思われているような孤独な人でした。唯一の理解者・ジェイクも周りからの疎外感を感じています。ジェイクやエイブの話を信じない人達は彼らを嘘つきや精神病患者の様に扱い、ジェイクの疎外感はどんどん増してゆくばかりです。

しかし、ミス・ペレグリンや子供たちに出会った事で、その原因は祖父や自分が常人とは違う能力を持っている為だと知ります。監督のティム・バートン氏自身も幼い頃から周りとの違いを感じてきたそうで、自分の体験が反映されているのかなと思うと胸が痛みました。

ジェイクや子供達は自分達を狙うDrバロンと戦う事になりますが、子供達一人一人の能力では到底太刀打ち出来ません。ジェイクも最初はしり込みし、戦う事を拒みます。それを変えたのはミス・ペレグリンの信頼とエイブが長年ジェイクや子供達を守るために人知れず戦ってきたと言う事実でした。信頼と愛が勇気と自信を生み出し、協力と工夫(戦略)が不利な状況を打開する鍵となるのは映画の中だけでなく現実世界でも当てはまる事だと思います。監督がこの作品に込めた「他人と違ってもいいんだよ」と言うメッセージが、他人との違いを感じて悩んでいる人々に伝わって勇気や希望を生み出すきっかけになればいいなと思わせてくれる映画でした。

 

作品の評価としては、ファンタジックで胸躍る作品でしたが、一歩引いて考えてみると「お祖父さんはどうやって自分の能力に気付いたんだろう?」
とか、
「Drバロン達はどうやってこの方法が有効だと知ったんだろう?」
など腑に落ちない部分もあったりしたので、星3.5としたいと思います。

 

K・Kazのこの映画の評価3.5

(本サイトでの、レーティング評価の定義)
☆☆☆☆☆(星5)93点~100点
☆☆☆☆★(星4.5)92点
☆☆☆☆(星4)83点~91点
☆☆☆★(星3.5)80点~82点
☆☆☆(星3)69点~79点

 

 

 


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監督/ティム・バートン
製作国/ アメリカ合衆国
公開/ 2017年2月(日本)
原作/ランサム・リグズ
『ハヤブサが守る家』
出演者/エヴァ・グリーン
エイサ・バターフィールド
クリス・オダウド
アリソン・ジャニー
ルパート・エヴェレット
テレンス・スタンプ
エラ・パーネル
ジュディ・デンチ
サミュエル・L・ジャクソン
上映時間/127分

 

 

執筆者紹介

writer/K・Kaz

石川県在住の男性です。
週末には、映画を5~7本ペースで観ていらっしゃるそうです。

 

 

 

 

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