『サニー 永遠の仲間たち』映画レビュー~「輝きを取りもどしていく旅の物語」

 

 

writer/K・Kaz

 

 

 今回は、現在公開中の韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』をご紹介したいと思います。(一部ネタバレアリ)

 

 

 

STORY

 ナミは、理想的な夫と結婚し、理想的ともいえる生活を送る主婦です。しかし、本人は、どこか満たされない気持ちで毎日を過ごしています。

 ある日、彼女は母の入院先の病院で、高校時代の親友チュナと再会します。彼女も同じ病院に入院していたのです。昔から男勝りでリーダー気質だったチュナは、女実業家として成功していました。

 

 

 しかし、チュナはガンにおかされ、余命2か月と宣告されていました。そんなチュナにナミが、
「最後にやりたい事はないの?」

と聞くと、25年前、女子高校生だったころの仲良し7人組“サニー”のメンバーにもう一度会いたい、と答えました。チュナの最後の頼みと思い、昔の親友たちを探し、訪ね歩くうち、ナミはいつの間にか忘れていた初恋や夢を思い出してゆくのでした。……

 

 

 

REVIEW

 

 

 現代のナミは、清楚な専業主婦です。娘も一人いて、何不自由ない生活を送っています。

 しかし、女子高時代。田舎からソウルに越してきた直後は違いました。言葉も訛っていて垢抜けず、引っ込み思案な性格でした。でも、絵を描くことが上手で、恋やおしゃれに対しても好奇心いっぱいの女の子でした。

 

 

 同じクラスだったチュナたちと出会い、お互いの夢や好きなことを話して仲良くなってゆく様子は、日本でも韓国でも変わらないなと感じました。

 そして、ナミはサニーのメンバーを探しだします。しかし同時に、かつての親友たちが、昔語っていたような未来を生きてはいないことを知ります。

 セレブになって、昔の友達より今の生活のほうが大事な者。親の借金のおかげで昔の夢を忘れて荒れた生活をしている者など。現実を知って、ナミは、昔の友達を探すことに迷いさえ感じだします。

 

 

 そんな時、助けてくれるのは、サニーのメンバーたちでした。

 ナミも昔を思い出し、気に入らないことがあれば、殴り合いのケンカも辞さないほど強気だった自分を取り戻してゆきます。

 チュナは、病院のベッドの上でも、ナミにアドバイスをして勇気づけてくれました。友達も困った時には駆けつけてくれました。

 大人になってしたたかさを身につけ、世渡りも上手になっています。しかし、ともだち同士で集まって、夫の愚痴を言い合っている様子は、高校生時代の雰囲気と変わっていません。

 時が経っても、かつて夢見た未来の通りに生きていなくても、変わらないものもあったのです。

 そういうシーンを見ていると、
「友達って、時には面倒くさいこともあるけれど、やっぱりいいものだよな」

 と思いました。

 また、好きな男の子の前で真っ赤になってしまうナミも、初々しくて可愛らしいです。

 

 

  この作品の評価は星4つとさせていただきます。見ている内に、自分自身の体験とも照らし合わせて、過去を懐かしく思い出してしまう、素敵な作品です。

 

 

 

 

K・Kazのこの映画の評価4

 

 

 

 


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監督/カン・ヒョンチョル
製作国/韓国
公開/2011年
出演/ユ・ホジョン
チン・ヒギョン
上映時間/124分

 

 

 

writer/K・Kaz

 

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