ひろゆきとネイマールが入れ代わる、フランス版きみの名は

鏡に映っていたのは、見たこともないアジア人だった。

目が覚めたら見知らぬ部屋にいた。起き上がって適当に入った洗面所で、衝撃を受けた。顔と身体が変わっている。

(どうなってるんだ・・・?)

「あ、起きた?」

女性が洗面所に来て話しかけてきた。

「いや、あの」

ピンポーン

玄関チャイムらしきものが鳴った。

「はーい」

女性がパタパタと出迎えに行く。

ガチャッ

「・・・えっ? ネイマール!?」

「いやー そうなんだけどさ笑 ここにおいらいない?」

「えっ?」

「いや そのリアクション正しい笑」

なにやら玄関のほうで来客と揉めている。俺も足早に声のもとに向かった。

「え!?」

「あー やっぱりいた笑」

訪問してきた人物は俺だった。パリサンジェルマン所属のサッカー選手、ネイマールの顔と身体そのものだった。

「いや~ 朝起きたらネイマールになってたからさ笑 もしかしたらネイマールはおいらになってるかもしれないと思ったんだよね笑」

(・・・いちおう発言の趣旨は分かった。俺とこのアジア人の精神が入れ代わったと言いたいのだろう)

「いや~ 朝起きたらネイマールになってる自分に驚いたんだよね」

(なんだこいつは・・・ 少しはこの状況に慌てろよ。ずっと笑顔だぞ)

「あ、どうも 初めまして 一応そっちの身体にいた西村博之です笑」

「・・・あ、ああ はじめまして」

「いや~ でもこんなのあるんすね 一応イケメンと代われたからよかったけど、僕の知り合いのひげおやじさんと代わってたらこんなに笑えないからね笑」

「・・・あの~ ほんとに入れ代わっちゃったの?」

黙って話を聞いていた女性が尋ねた。

「たぶんね笑 おいら鏡見たらネイマールだったからね サッカー全然興味ないのにね笑」

「・・・少し落ち着いて話さないかい? できればリビングとかで」

「そうっすね笑 なんか僕かっこつけてて笑えますね笑」

つづく・・・?

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