「いや~ けっこう動きやすいっすね笑 さすがトップアスリートの身体笑」
「・・・あなたはどうやってここまで来たんだい?」
ソファに腰かけてからネイマールが尋ねた。
「なんか朝起きたら知らない部屋で、顔と身体がネイマールになってたんで笑 とりあえず普通に家に帰ってきました笑」
「僕は目覚めたらここにいたんだ。たぶんあなたがいたのは僕の部屋だろう」
「・・・ねえ、これってなんなの? テレビのドッキリ?」
たぶんこのアジア人の奥さんであろう女性が、きょとんとした顔で聞いてきた。
「いや~ 実際ドッキリだったら、君をターゲットにしてもしょうがないんじゃないかな笑 ネイマールを騙したほうがみんな見たいし笑」
「そうだけど、信じられない」
確かに普通はそうだろう。この人に迷惑をかけるのも気が引ける。
「ちょっとこのリンゴ、借りていいかい?」
「いいですけど、なんで?」
トッ トッ トッ トッ トッ トッ トッ トッ
俺は手に取ったリンゴで、リフティングをしてみせた。
「すごい・・・!」
「おー ほー ヘッヘッヘ おいらあんなのできないから笑 洗って食うだけだから笑」
「・・・まあよく分かんないけど、嘘じゃないみたいね。さっきからその言い回しも、ネイマールとは思えない」
「ですよね~ ヘッヘッヘ」
リンゴをまた手に取り、テーブルのカゴに戻した。
「これからどうする? この状態じゃお互いに困るだろう」
「あ~ とりあえずまた寝るしかないんじゃないですかね」
俺の顔のアジア人がすっとんきょうに答えた
「お互いに夜に眠ってから身体が変わったので、今日もまたそれをやるしかないんじゃないすかね」
「実際原因もなにも分からないので、ひとまずは大人しくして、また寝るしかないと思いますけど」
・・・まあその通りだった。幸い今日の練習は休みだった。
「あなたの仕事は大丈夫なのかい?」
「あー大丈夫す笑 ほとんど何もやってないので大丈夫す笑」
「・・・分かった。お互いに頑張ろう」
「そうっすね笑 ヘッヘッヘ」
つづく・・・
本家「君の名は」のようなメロドラマ要素を期待してしまいました。うへへ。
シェブルディ様
ご投稿ありがとうございます!
小説作品みたいですね! 楽しく拝読しています。続きが楽しみです!