『22年目の告白 -私が殺人犯です-』映画レビュー~「動きだした、新たな事件(ゲーム)」

 

 

writer/K・Kaz

 

 今回は、現在上映中の邦画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のレビューをお届けします。
 まずは、『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のストーリーの紹介から。

 

STORY

 1995年、ある連続殺人事件が世間を震撼させました。その手口は、ます無作為に標的を選び、その標的の家族あるいは最も身近な人間を身動きできないように拘束した上で真正面に座らせ、首を締めあげる様子を見せつけながら殺すという、残酷極まりないものでした。
 事件は、5人の犠牲者を出します。
牧村は担当刑事でしたが、逮捕する寸前で犯人に逃亡されてしまいます。(しかも、5人目の犠牲者として、先輩刑事を目の前で殺されます。)
 牧村の忸怩(じくじ)たる思いにもかかわらず、事件は、2010年に時効をむかえます。

 

 そして、事件発生から22年目の2017年。
曽根崎雅人というおとこが、事件の真犯人を名乗り、告白本を出版します。
 牧村や、大切な人を残酷な方法で奪われた関係者たちは、血の涙を流さんばかりの悔しさに震えます。が、事件は時効をむかえているため、曽根崎という男には、指一本触れることができません。
 それどころか、曽根崎は、マスコミを利用して世間を挑発しつづけ、本はベストセラーとなります。
 ネットやテレビで、
「被害者の気持ちを踏みにじる、許しがたい行為だ」
「いや、言論の自由だ」
と議論が白熱する中、有名ジャーナリスト・仙堂俊雄がMCを務める報道番組「NEWS EYES」で、曽根崎の生インタビューが実現するのでした。……

 

 

REVIEW

 

 冒頭、連続殺人の経緯が紹介され、しかも時効をむかえてしまったと分かってゆくと、犯人に対する怒りがドンドンつのってゆきます。
 特に、話がすすむうちに、牧村が一度犯人を追いつめたものの取り逃がし、更にその時に(犯人の)肩を銃で打ち抜いたことを逆恨みされ、家に爆弾を仕かけられ、その後の人生をめちゃくちゃにされたことが明かされてゆくと、観ていて我慢できないほど憤りが募ってゆきます。
 そして、
「こんな残虐な殺人を繰り返した理由は?」
「何故、今になって告白する気になったんだ?」
と話に引きこまれてゆきます。
 韓国映画「殺人の告白」をリメイクした作品なので、ストーリーが手加減なしに強烈です。
 神経を逆なでするシーンの連続で、凄く嫌な気分になるものの、気がつくと術中にはまっていて、手に汗握ってのめり込んでしまう、「嫌ミス」の傑作です。
 しかし、難を言うならば、ラスト直前で失速してしまい、ちょっと拍子抜けしてしまうのが残念でした。
 本作品の評価は星3.5とさせて頂きます。

 

 

K・Kazのこの映画の評価3.5

 

(本ブログでの、レーティング評価の定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4.5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆★(星3.5)80点~82点
☆☆☆(星3) 69点~79点

 

 


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執筆者紹介

writer/K・Kaz

石川県在住の男性です。

週末には、映画を5~7本ペースで観ていらっしゃるそうです。

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