『3歳ちゃん』さくらいづる

3歳ちゃん

 

 

さくらいづる

 

 

 

 先日、年上の友達(ママ友)と久しぶりに会ってきました。
 彼女がママになってからしばらく会っていなかったので、実に3年ぶりの再会でした。今回の再会には、「はじめまして」の人がくわわっていました。それは、ママ友の、3歳になったばかりの娘ちゃんでした。かわいくて、賢くて、とっても癒される時間になりました。
 とりあえず、3人で、手近のカフェにはいりました。

 

 3歳ちゃんは、ママが教育熱心なおかげもあって、すでに英語もしゃべれるらしいのです。
 カフェでママが注文したイチゴのケーキが運ばれてきたときのこと。
 それを見て、3歳ちゃんは、
「ストロベリー!」
 と言えました。とっても賢いのです。
 なんと、3歳ちゃんは、計算もできるのです!
「かしこいねぇ」を連発していました。
「おばちゃんよりも、賢いかもしれない」
 と私が言って、ママも笑っていました。
 すると、3歳ちゃんは、私を指さし、
「この子、何歳?」とママにたずねます。
 時刻は夕方でした。暗くなってくるお外を見て、3歳ちゃんは、
「はよ帰らないと、ママにしかられるよ」
 とご親切にも私に助言してくれます。
 ……もしかして私、同世代扱いされてる!?
「もうちょっと大きくなったら、だいぶ年上(の人)とか、わかるようになると思うけどねー」
 とママ友が言いました。
「わかんなくていいよ~」
 と私は答えました。だって、年齢がわかると、「おばちゃん」って呼ばれると思うし。それはそれで、やっぱり言われたときはショックだろうなあ……。
 などと考えていると、3歳ちゃんは、「あのね」とまださかんに私に話しかけてきます。
「サンタさんはいないんだよ!」
 へぇー、そうなの? よく知ってるね? でも、サンタさんいないと、プレゼントもらえないね!
 などと話していると、
「おばけも、ウソなの」
 と3歳ちゃんがつづけます。
 なるほど。サンタやおばけがいないことは、もうわかっているのね。じゃあ、と思って、
「将来何になりたい?」
 と私がふときくと、3歳ちゃんが返した答えは、
「プリキュア!」

 

 サンタさんとおばけはいないのに、プリキュアはいるのね……って不思議でした。(:注『プリキュア』とは、少女戦士たちが正義のために悪の組織と闘う、テレビアニメーションのことです。)
 すると、
「朝起きないときや、お片づけしないときに、『プリキュアになれないよ!』って言ってるから……」
 とママ友が説明してくれました。そうだね、それで言うことを聞いてくれるなら、プリキュアはママの味方だね。
 3歳ちゃんの、ちぐはぐな世界観が楽しくて、「また会いたいな」とほっこりした一日でした。

 

 

 

執筆者紹介

さくらいづる

星座占いなどの記事も書いているライターさんです。

 

 

 

 

 

 

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